こんにちは、韓国留学中のあやです。
韓国で爆弾酒というお酒を耳にしたことはありませんか?
「爆弾?爆発するの!?」と驚かれるかもしれませんが、実はあるお酒とお酒を混ぜたもののことを差します。
今回は韓国の国民酒?とも言える「爆弾酒(ソメク)」について、混ぜ方や割合などの作り方も含めてご紹介します!
目次
爆弾酒(ポクダンジュ)とは?
元々は洋酒とビールのミックス
名前だけ見ると「爆弾」と何とも目を引きますが、爆弾酒(폭탄주)とは元々洋酒(代表格はウィスキー)とビールを混ぜたものを差します。
その昔アメリカ軍が韓国にいた際に文化が生まれて軍を通じて韓国男子の間で広まり、今では韓国全体で知られている飲み方です。
ちなみに朝鮮戦争の際に生まれた文化や食べ物は色々あると言われています。スパムやラーメンが入ったプデチゲも同じくこうした時期に生まれた食べ物で有名です。
爆弾酒は進化
その後一般にも浸透した爆弾酒は形を変えていきます。
韓国ではウィスキーが高いため代わりにソジュ(焼酎)が使われるようになりました。
ソジュ(焼酎)+メクチュ(ビール)でその名も「ソメク」!今では韓国の一般的な飲み方です。
味ってどうなの?
気になるソメクのお味はというと、個人的にはビールと焼酎それぞれを単体で飲むよりも飲みやすいです、というのもそれぞれを混ぜることで飲みにくさが無くなり少し甘さが感じられます。(韓国の友人にはソメクが苦手な人もいるので、もちろん個人差があります)
口にさえ合えば、スイスイと飲めてしまう印象ですので、かなり酔いが回りやすいです。お酒に弱い方には決しておすすめできません!
爆弾酒の作り方は?
トレンドはジンテ!
そんな気になる爆弾酒ことソメク。このソメクを作る上で韓国でよく巻き起こるのが、ソメクには「何を使うか」ということ。
韓国の焼酎で有名どころと言えば「チャミスル」「チョウンチョロン」。
ビールと言えば「カス」「ハイト」などがあるのですが、最近ではこれらとは別の組み合わせが流行しています。
焼酎の「眞露(진로/ジンロ)」とビールの「テラ(테라)」を組み合わせた、その名もジンテ!今ではこの組み合わせが人気のようです。
ちなみに私自身お酒の席で「この組み合わせが一番美味しいから!」と色々なソメクを飲んできましたが、舌が敏感でないためか大きい違いを感じられませんでした(笑)
何よりも割合が大切!
組み合わせも大事ですが、ソメクを作るときには割合が最も大切です。
適当な割合で作ってできることもありますが、美味しいソメクを味わっていただくためにはやはり焼酎とビールの割合を知っておくことが大切です。
黄金比率と言われているのが「焼酎2:ビール8」、または「焼酎3:ビール7」です。
一般的に焼酎を多く混ぜれば混ぜるほどアルコール度数が高くなり、味も不味くなりますのでくれぐれも半々などで作らないように!
お酒が弱く酔いそうで怖いという方は、「焼酎1:ビール9」という作り方もおすすめです。ただしこの場合はある程度濃い味のビールを選ぶことが大切です。
薄いビールを選ぶと焼酎でビールの味がさらに薄められてしまい、美味しくない味に仕上がってしまいます。
お酒が強い人ならコレ!
お酒は強いからどんとこい!という方は混ぜる焼酎の量を増やすと良いでしょう。
飲むと酔って四つ這いで帰ることになってしまうと言われる「네발주/4本足酒(焼酎4:ビール6)」、すぐ家に帰ってしまうかもしれない「귀가주/帰宅酒(焼酎5:ビール5)」と呼ばれるものも存在しています(笑)
どの割合のソメクも飲むときは自己責任!お口にあったとしても、くれぐれも飲み過ぎにはご注意ください!
スプーン使って?通な混ぜ方!
できたら韓国人?スプーンで混ぜてみよう
好みの割合で作ったソメクですが、混ぜなければ美味しくない!
お箸でくるくるっと混ぜるのも良いのですが、せっかくですから少し韓国風に混ぜてみましょう。
使うのは金属製のスプーンです。韓国の食堂に行けばよく見る柄の長いタイプがおすすめです。
やり方は簡単!スプーンのすくう方を下にして、勢いよくソメクの中に突き刺すようにすればオーケーです。
ポイントは「勢いよく!」ということ。うまくいけばスプーンがグラスの底に当たった瞬間、シュワっと泡ができます。見た目にも面白く、お酒の席でもよくする混ぜ方です。
やり方は簡単なのですが、泡を出すのはなかなか難しい!弱くするとうまく混ざりませんし、強くしすぎるとグラスを壊してしまう可能性も(笑)
慣れるまでは何度か力加減を変えながら挑戦してみましょう。
箸でのやり方も
もう1つ箸を使ったやり方もあります。
1本をグラスに差し込み、もう1本で差し込んだ箸を叩くという方法です。やはり振動を与えることで、混ぜることもでき泡も作ることができます。
ただこの場合、箸が日本のように木製だとできません。韓国ではスプーンと同じく箸も金属製のためこの混ぜ方ができます。
やってみたい方は金属製で細めの箸を用意すると良いでしょう。
爆弾酒はそのほかにも
爆弾酒はソメクとご紹介してきましたが、実は現在ではお酒とお酒を混ぜたり、お酒と別のものを混ぜたりしたものを総称して爆弾酒という傾向にあります。
最後の甘さがクセになる コーラをちょい足し!
爆弾酒の中でも定番と言われるのが「コジンカンレ(고진감래)」。焼酎・ビール・コーラを混ぜた爆弾酒です。
韓国には四文字熟語で「コジンカンレ(辛いことの後には良いことがやってくる)」というのがあるのですが、これをもじって名前が付けられたものと思われます。
最初はビールや焼酎の味がしますが、最後にコーラの甘さが残るので美味しく感じられます。後にやってくるコーラの幸せですね(笑)
割合は1:1:1です。よく混ぜて飲みましょう。
コーヒーやらココアやら異色の組み合わせ!?
聞いたときには「えっ?」と思ったのですが、意外と美味しかったのが「ソメリカーノ」と「チョコえもんジュ」です。名前だけ聞いてもなんのこっちゃという感じですが…(笑)
ソメリカーノは「ソジュ(焼酎)+アメリカーノ」で割合は1:1。韓国でよく見る焼酎用の小さなグラスで作るのがおすすめです。
コーヒーの香ばしさと焼酎のほろ甘さがマッチした美味しい1杯です。
そしてもう1つチョコえもんジュとは、韓国で販売されているチョコえもんというココアドリンクと焼酎を混ぜた爆弾酒です。
これも意外や意外、焼酎の飲みにくさがココアで中和されます。カルーアミルクの濃い版といったところでしょうか…?気になる方はお試しを!
お酒ゲームと合わせて楽しんで!
爆弾酒と言えば普通に飲んで楽しむものでもあるのですが、もう1つ罰酒というイメージもあります。
罰酒とは文字通り、ゲームなどに負けて罰ゲームとして飲むお酒のことです。
爆弾酒は度数が高く酔いやすいということもあり、こうした罰ゲームなどで作って飲むことも多いのです。
ゲームに関してはYouTubeなどで「술게임 」と検索をかけるとたくさんヒットしますので、気になる方はぜひ(笑)
韓国ではスタンダードな爆弾酒!気になる方はお試しを
韓国では人気の爆弾酒ことソメクについてご紹介しました。
ソメク大好きな友人に「いつもソメクで飽きないの?」と聞いたところ、「少ない量で酔えるし、お金もそこまでかからないし最高じゃないか!」と強くおすすめされました(笑)
それほどに韓国の皆さんに愛される爆弾酒。気になる方は韓国旅行の時や、または日本のスーパーで韓国焼酎とビールを入手して味わってみてはいかがでしょうか?