こんにちは!韓国在住子育て中ママ、ゆんです。
韓国に住み始めて5年ほどが経ちましたが、韓国にはさまざまな住居タイプがあっていくつかのタイプに実際に住んでみました。
いろんな韓国の住居タイプのなかで今回お伝えするのは「考試院(コシウォン)」。汚いといった噂や、ご飯が出るなどといった噂がありますが、実際にはどうなのでしょうか。
それでは早速日本にはない韓国独特の住居「コシウォン」について詳しくお伝えしたいと思います!
目次
「考試院(コシウォン)」とは
まず「考試院(コシウォン)」というものがどういうものかということですが、コシウォンは「고시(考試)」と「원(院)」を合わせた複合語で、ベッドや机・シャワー室などといった住むのに必要最低限の設備からなるワンルームタイプの住居のことを言います。
コシウォンだけでなく、「コシウォン」と「ホテル」の複合語である「코시텔(コシテル)」とも呼ばれています。
このコシウォンは、もともと受験生や公務員試験などの国家試験を受ける人たちが勉強をするための施設でした。
現在も受験勉強などに集中するためにコシウォンで生活する人もいますが、一般の学生や社会人が住むことも多くなりました。
以前はコシウォンといえば汚い、狭いなどというイメージが強く、一般の人からは敬遠されがちの施設であったのですが、特にソウルの不動産の上昇により、お金に余裕のない学生や新社会人、外国からの留学生達が利用するようになりました。
正直イメージの悪かったコシウォンですが最近では改築されて綺麗になったり、新築のコシウォンも多くなりコシウォンに対するイメージもどんどん良くなっているのが現状です。
また韓国がはじめての外国人女性たちが安心して利用できるように「女性専用コシウォン」というものも多く目にするようになりました。
コシウォンの部屋はどんな感じ?
少し前までもコシウォンといえば「狭くて汚い」「共同のシャワーやトイレを使わないといけない」「部屋の窓が小さい」、もしくは「窓がない」などとってもイメージがよくありませんでした。
今でもそのようなタイプのコシウォンもあるといえばあるのですが、多くの学生たちが通う大学の近くにあるコシウォンはずいぶんと綺麗になりました。
お部屋には基本的に机とベッドだけでキッチンやシャワー、トイレなどは共同です。
この共同であることに抵抗がある人も多く、最近では机とベッドだけでなくシャワー室とトイレがついたコシテルが誕生し、人気を集めています。
綺麗になって少し広めの場所も多くなってきたとはいいますが、基本的に一般的なワンルームと比べるととっても狭いのが特徴です。
その中に「シャワー室」「トイレ」「ベッド」「机」「冷蔵庫」「テレビ」まであるのですから、想像がつかないほど狭いです。
コシウォンの相場は?
ソウルを基準とすると、約20万ウォンから50万ウォンくらいがコシウォンの相場です。家賃の差は場所や大きさによってずいぶんと変わってきます。
皆さんが想像していたよりも高いでしょうか?安いでしょうか?
日本のワンルームでもこのような家賃の場所はありますが、日本と違うのは光熱費やネット代は基本的に支払わなくていいというところです。
コシウォンやコシテルの場合、このような費用は家賃に含まれているので毎月家賃だけ支払えば光熱費は気にせずに生活することができるんです。
光熱費やネット代を出さないでいいと思うとコシウォンの家賃がとても安いと感じるのではないでしょうか?
コシウォンやコシテルの場所によっては保証金が必要な場合もありますが、この保証金も10万ウォンくらいと考えておけば大丈夫です。
コシウォンが多くある場所
コシウォンといえば、ソウル1号線ノリャンジン駅という場所のイメージが強くあります。この街は公務員になるために日々試験勉強をする「就職浪人の街」と言われています。
またソウルの大学の近くには必ずと言っていいほどコシウォンがありますし、有名観光地にもコシウォンがあります。
女性が安心して利用できるようなコシウォンが多いのは「イデ」。女子大が近くにあるからか基本的に綺麗なコシウォンが多く、女性専用といったコシウォンもあるので安心して利用できます。
コシウォンを選ぶには韓国の検索サイト「NAVER」の「NAVER不動産」でコシウォンを探すことができます。
気になる場所を前もってチェックしておいて、実際に住む場合には必ず一度見学することをおすすめします。
ネイバー不動産にも部屋の写真はありますが、実際に見るのと写真とは随分と差があることもしばしば。
ネイバー不動産にある電話番号に電話するか直接訪問しても見せてもらえることがあります。
コシウォンのメリット・デメリット
メリット
1 家賃が安い
コシウォンの一番のメリットといえば家賃が安いことですよね。
月に20~50万ウォン払ってしまえば光熱費やネット代は無料で使い放題なので、夏暑い日にエアコンをつけっぱなしでも心配することはありません。
お金に余裕のない学生や留学生、新社会人などには特におすすめです。
2 軽食が準備されている
お金に余裕のない学生たちに嬉しいのが、共同のキッチンにラーメンやご飯、キムチなどの軽食が準備されていること。
好きな時に食べられますし、お金がピンチ!というときもひもじい思いをしないですみます。
自分でご飯を作るのが面倒という人にもとてもありがたいサービスです。
デメリット
1 部屋が狭い
コシウォンの一番のデメリットは部屋が狭いことなのではないでしょうか。
綺麗で広めなコシウォンが増えてきたとはいえ、コシウォンは部屋が狭いのが基本。
実際に部屋を見てみると部屋の狭さに驚くかもしれません。日本でいうと3畳ほどしかないことがほとんどです。
2 知人を部屋に呼べない
基本的に知人を部屋に泊めたりすることは禁止されています。日中の少しの滞在なら可能な場所もあるそうですが、責任者の許可が必要なところもあるんだそうです。
また女性専用のコシウォンであれば男性を呼ぶことは当たり前ですができません。
3 コシウォン内でのトラブルも
となりの部屋の音や声などが気にならないという人であればコシウォン生活は問題なく過ごせるのかもしれませんが、部屋と部屋がとても近く壁が厚いということもないので声や音はよく聞こえます。
また共同のスペースもあるのでそれがストレスになったり、中にはトラブルが起きてしまったりすることもあるんだそうです。
プライベートな空間が必ず必要で音などが気になる人にはコシウォンはおすすめしません。
実際にコシウォンに住んだ経験のある人の口コミ!
最後に韓国のコシウォンやコシテルに、実際に住んだことのある人の口コミをいくつかご紹介したいと思います。
「女性専用コシウォンにすればよかったです。男性がいるとシャワーしに行くときも服装などを気にしないといけないので結構不便。」
「共同スペースであるキッチンの状態は重要です。基本的な調理器具はあるものの、足りないものも多くあって不便でした。契約する前に確認必須項目。」
「管理人がいい人であるかがとっても大切。管理人によってコシウォン全体が綺麗に保たれるか変わってくるし、注意の多い管理人などもいるので必ず契約前にどんな人か確認するべきです。」
「普通は1カ月単位の契約ですが、2週間の日割りでお願いしても、快く探してくださいました。対応も丁寧で早くとても感じがよかったです。」
「住んでみたコシウォン、綺麗だったけど窓が小さくて圧迫感がすごかった。」
「はじめて部屋を見たときは狭すぎてドン引きしたけど、3日住んでみたら慣れた。狭いなりになんでも揃っていてもう一度住んでみてもいいなとおもっています。」
コシウォンで韓国らしい体験を!
今回は韓国ならではの施設である「コシウォン」についてお伝えしました。
メリットデメリットがあるコシウォンですが、合う人には楽しい生活ができると思いますよ!
韓国での住居を決めるときに選択肢の一つとして考えてもいいかもしれません。