韓国語を学ぶ上で避けて通れないものの一つが、「~しない」という否定形。
韓国語の否定形は基本的に、日本人の私たちであれば少し勉強すればマスターできるかと思います。
しかし否定形にもいろいろな種類があるため、どんな時に何を使ったらいいか迷うことがあるかと思います。
そんな人のために今回は、さまざまな種類の「~しない」のカタチと使い方を例文と一緒に詳しく解説していきたいと思います。
目次
「~しない」韓国語の否定形
안+動詞or形容詞
動詞や形容詞の前に否定の意味をもつ「안(アン)」を付けると「~しない」「~ない」と意味になります。
動詞や形容詞の前に「안(アン)」をつければ、否定の意味になってしまうので簡単ですよね!
例としてどのようになるのかいくつか見てみましょう!
活用例
안 비싸요
読み:アン ビッサヨ
意味:高くないです
안 먹어요
読み:アン モゴヨ
意味:食べないです
저는 김치를 안 먹어요
読み:チョヌン キムチルル アン モゴヨ
意味:私はキムチを食べません
안 배고파요
読み:アン ペゴパヨ
意味:お腹がすいていないです
10시에 아침 식사를 해서 아직 안 배고파요
読み:ヨルシエ アチム シクサルル ヘソ アジッ アン ペゴパヨ
意味:10時に朝の食事をしたのでまだお腹が空いていないです
안 가요
読み:アン ガヨ
意味:行きません
오늘은 학교에 안 가요
読み:オヌルン ハッキョエ アン ガヨ
意味:今日は学校に行きません
안 좋아요
読み:アン ジョアヨ
意味:よくないです
남자친구랑 싸워서 기분이 안 좋아요
読み:ナムジャチングラン サウォソ キブニ アン ジョアヨ
意味:彼氏と喧嘩をして気分がよくないです
안 해요
読み:アネヨ
意味:しません
저는 요리를 안 해요
読み:チョヌン ヨリルル アネヨ
意味:私は料理をしません
※「안(アン)」をつけた否定形で気をつけたいのは、合成語などには使えないということ。
合成語というのは、二つの言葉が合わさった言葉のことをいいます。
(例外として使える単語もあるので100%、合成語が使えないというわけではありません)
【例1】勉強をしません
×안 공부해요(アンコンブヘヨ)
→공부를 안해요(コンブルル アネヨ)ならOK
【例2】話をしません
×안 말해요(アンマレヨ)
→말을 안 해요(マルル アネヨ)ならOK
動詞or形容詞+지 않다
動詞や形容詞に「~지 않다(ジ アンタ)」を付けると、「~しない」や「~ない」という意味になります。
「안(アン)」を頭につけて否定形にする形を解説しましたが「안(アン)」をを使えない単語は、こちらの「-지 않다(ジ アンタ)」が使えます。
こちらも例としてどのように活用するのか見ていきましょう。
ちなみに「-지 않다(ジアンタ)」は原型で、会話の際には「-지 않습니다(ジ アンスンニダ)」「-지 않아요(ジ アナヨ)」「-지 않아(ジ アナ)」のいずれかになります。
活用例
먹지 않아요
読み:モクチ アナヨ
意味:食べません
저는 스시를 먹지 않아요
読み:チョヌン スシルル モクチ アナヨ
意味:私は寿司を食べません
가고싶지 않아요
読み:カゴシッチ アナヨ
意味:行きたくないです
오늘은 학원에 가고싶지 않아요
読み:オヌルン ハゴネ カゴシッチ アナヨ
意味:今日は塾に行きたくないです
기쁘지 않아요
読み:キップジ アナヨ
意味:嬉しくないです
오늘은 왠지 기쁘지 않아요
読み:オヌルン ウェンジ キップジ アナヨ
意味:今日はなぜか嬉しくないです
덥지 않아요
読み:トッチ アナヨ
意味:暑くないです
8월인데 날씨가 덥지 않아요
読み:パロリンデ ナルシガ トッチ アナヨ
意味:8月なのに天気が暑くないです
졸리지 않아요
読み:チョルリジ アナヨ
意味:眠くないです
벌써 새벽인데 졸리지 않아요
読み:ボルソ セビョキンデ チョルリジ アナヨ
意味:もう夜中なのに眠くないです
※先ほどの「안(アン)」をつける否定形の形とは違って、この「-지 않다(ジ アンタ)」は基本的にどんな単語に対しても使えるとっても便利な形です。
「안」と「지 않다」の違い
ここまで「안+動詞or形容詞」と「動詞or形容詞+지 않다」の二つの否定形の形を解説してきましたが、この二つの形をどのように使ったらいいのか、どんな時に使われるのかも理解しておきたいですよね。
まずは「안+動詞or形容詞」の形ですが、よく「口語」として使われています。
簡単に言うと、普段の会話では「-지 않다(ジアンタ)」より「안(アン)」のほうがよく使われているということ。
また単語や状況によって変わってきますが「안(アン)」を使った否定形の形のほうが、「強く否定しているニュアンス」があります。
「動詞or形容詞+지 않다」については、「안(アン)」の否定の形と比べると「丁寧」や「やわらかな」ニュアンスがあります。
また口語でも使われることも多くありますが、文章などて使われることが多いのが特徴の一つです。
「名詞」を否定するときの形は?
ここまで「動詞」と「形容詞」を否定する形を解説してきましたが、ここからは「名詞」を否定する形について。
「名詞」の否定形のかたちはとってもシンプルで覚えやすいのが特徴です。
名詞+이/가 아니다
「名詞」を否定するときには、「名詞+이/가 아니다(イ/ガ アニダ)」という形をとります。
「이/가(イ/ガ)」と2つある理由は、韓国特有の「パッチム」があるかないかで使い分けをするため。
パッチムがある場合→「名詞+이 아니다」
パッチムがない場合→「名詞+가 아니다」
パッチムがある場合「名詞+이 이니다」
「아닙니다」かたい敬語
読み:アニンミダ
意味:違います(-ではないです)
「아니에요」やわらかい敬語
読み:アニエヨ
意味:違います(-ではないです)
아니(야)タメ口
読み:アニ(ヤ)
意味:違うよ(-ではない)
例文
読み:イゴスン イティケシ アニエヨ
意味:これはイーチケットではないです
저는 일본사람이 아닙니다
読み:チョヌン イルボンサラミ アニンミダ
意味:私は日本人ではありません
パッチムがない場合「名詞+가 아니다」
例文
読み:ク ドンムルン カンアジガ アニヤ
意味:その動物は犬ではないよ
여기는 탑승구가 아니에요
読み:ヨギヌン タプスングガ アニエヨ
意味:ここは搭乗口ではありません
ここまで「パッチムがある場合」と「パッチムがない場合」によって助詞が違ってくると解説してきました。
それでは例文として最後に紹介したものをもう一度見てみましょう。
読み:ヨギヌン タプスングガ アニエヨ
意味:ここは搭乗口ではありません
ここでは意味を「ここは搭乗口ではありません」と訳しましたが、韓国語の助詞「이/가(イ/ガ)」は日本語で訳すと「が」になります。
なので直訳すると「ここは搭乗口が違います」となります。
日本語としては否定形の時「-ではありません」と使うことが多いので「が」の意味を持つ「이/가(イ/ガ)」を使うことに違和感を覚えるかもしれません。
また、その違和感のせいで違う助詞を使ってしまう場合もあるので注意したいポイントです。
「~できない」を韓国語で?
最後に番外編として「-できない」は韓国語で何というのか2つの表現を簡単に解説していきたいと思います。
못+動詞
動詞の前に「못(モッ)」を付けると「-できない」という意味になります。
どんな場合に使われるのか例文を見てみましょう!
例文
読み:チョヌン ヨンオルル モッテヨ
意味:私は英語ができません
제 딸은 아직 자전거를 못 타요
読み:チェ ッタルン アジッ チャジョンゴルル モッタヨ
意味:私の娘はまだ自転車に乗れません。
動詞+ㄹ 수 없다
もう一つの「-できない」という表現が「動詞+ㄹ 수 없다(ス オッタ)」。
先ほどの「 못(モッ)」を付けるパターンは「そのやり方を知らない」という場合によく使われます。
こちらの「動詞+ㄹ 수 없다(ス オッタ)」は自分の能力以外のものや、禁止するときなどにも使えます。
例文でどのように使われるのか見ていきましょう!
例文
読み:オヌルン ナルシガ ノム チュウォソ ナガル ス オプソヨ
意味:今日は天気がとても寒いので外出できません
안에서 사진을 찍을 수 없어요
読み:アネソ サジヌル チグル ス オプソヨ
意味:中で写真を撮ることはできません